外部 DNS サーバを使用する

Plesk には、サーバ上で DNS を実行するための機能がすべて用意されていますが、外部 DNS サーバ上で DNS ゾーンをホストすることもできます。外部 DNS サーバとしては、個別の独自サーバまたは Amazon Route 53http://aws.amazon.com/route53/)や DynECThttp://dyn.com/dns/dynect-managed-dns/)のようなサードパーティ製の DNS サービスを利用することができます。

次の 2 通りの状況が考えられます。

  • 外部 DNS サーバだけを使用する。

    Plesk の DNS サーバではなく外部 DNS サーバを使用して、Plesk を全面的に利用することができます。この場合、Plesk でゾーンを管理することはできません。

  • ゾーン情報の保存用に外部 DNS サーバを使用し、Plesk でのゾーンの管理用に Plesk の DNS サーバを使用する。

    外部 DNS サービスを使用する場合に、ローカル DNS サーバを無効にする必要はありません。ローカル DNS サーバは、有効または無効にすることができます。どちらの場合も、ゾーンの管理は Plesk の DNS サーバ上で行われ、ゾーンでの変更は外部の DNS に反映されます。

    Plesk のデフォルトでは、DNS ゾーンでの変更を自動的に外部 DNS サーバに反映させることはできません。自動的に反映させるには、統合スクリプトを作成する必要があります。このスクリプトで、DNS サーバのバックエンドと(API のように)通信し、Plesk で行われる DNS ゾーンの変更をすべて適用する必要があります。スクリプトを準備する方法は、『Plesk 12.5 拡張の開発ガイド』の「Integration with Third-Party DNS Services」(※英語)セクションを参照してください。

外部 DNS サーバを使用するとき、Plesk のローカル DNS サーバがインストールされていると、DNS に関連するすべての Plesk 機能がサポートされ、通常通りに機能します。

  • Plesk GUI、コマンドラインユーティリティ、および API 要求による DNS テンプレート、ゾーン、およびレコードの管理
  • DNS アスペクトを使用する APS アプリケーション
  • DNS を使用するその他のサービス(DomainKeys スパム保護、送信側ポリシーフレームワークなど)。詳しくは、「アンチスパムツール」セクションを参照してください。

したがって、ローカル DNS サービスが無効になっていても、ローカル DNS サーバがアンインストールされた場合を除き、ユーザはドメインの DNS 設定を変更できます。これは、ローカル DNS サービスを無効にする前に作成したドメインに当てはまります。

Amazon Route 53 との統合

Plesk で Amazon Route 53 DNS サービスを使用したい場合、該当する拡張をインストールします。Plesk 12.0 以降、この拡張は、Plesk GUI の拡張カタログから入手可能です。

Plesk を Amazon Route 53 と統合するには:

  1. [ホーム]>[拡張]>[拡張カタログ]の順に選択します。
  2. Amazon Route 53 拡張を探して[インストール]をクリックします。
  3. インストールされている拡張の一覧で、拡張名([Amazon Route 53])をクリックします。
  4. Amazon セキュリティクレデンシャルを指定し、サービスを有効にします。

Amazon Route 53 を使用する場合、DNS ゾーンは Plesk によって管理されます。ただし、Plesk から DNS サーバコンポーネントをアンインストールした場合は除きます。

重要: Plesk と統合された外部 DNS サーバ(Amazon Route 53 など)でゾーンを手動で追加または編集する場合、変更した内容は、表示されず、Plesk で上書きまたは削除される可能性があります。ゾーンの管理は、Plesk の DNS サーバ上でのみ行ってください。Plesk の DNS サーバは、プライマリ(マスター)DNS サーバとして機能し、それにより DNS ゾーンの変更が外部サーバに反映されます。

Amazon Route 53 で DNS ゾーンを手動で管理する場合は、Plesk の DNS サーバコンポーネントおよび Route 53 の統合を Plesk から削除する必要があります。

Amazon Route 53 のみを使用するには:

  1. Amazon Route53 拡張を削除します([拡張]で「Amazon Route 53」を選択し、[削除]を選択)。
  2. Plesk インストーラを使用して Plesk の DNS サーバをアンインストールします([ツールと設定]>[アップデートおよびアップグレード])。
  3. 次のコマンドを実行して、サードパーティ製の DNS との統合を無効にします。

    plesk bin server_dns -?disable-custom-backend

契約の移管に関する問題

ローカル DNS サービスを使用する Plesk から外部 DNS サービスを使用する Plesk に契約を移管しても、ドメインの DNS ゾーンが外部ネームサーバに自動的に移管されることはありません。したがって、ゾーンはネームサーバ上に手動で作成する必要があります。