カスタム PHP バージョンを追加する(Linux)

Linux システムで、必要な PHP バージョンをインストールし、php_handler コマンドラインユーティリティに登録すると、そのバージョンを Plesk で使用できるようになります。

Plesk で任意の PHP バージョンのサポートを追加するには:

  1. 必要な PHP バージョンをサーバにインストールします。インストールのガイドラインについては、PHP の公式ドキュメント(http://php.net/manual/en/install.php)を参照してください。要約すると、インストールの主な手順は、次のとおりです。

    警告:この手順は、デモンストレーションのためだけに用意されたものです。オペレーティングシステムおよび必要な構成によっては、インストール手順が大きく異なる場合があります。サーバに追加 PHP バージョンをインストールする場合は、インストールに関する正式な PHP ドキュメントを参照してください。

    1. サーバに root でログインします。
    2. 必要な PHP ソースを公式ウェブサイト(http://php.net/downloads.php)から入手して展開します。

      gunzip php-NN.tar.gz

      tar -xf php-NN.tar

    3. PHP を構成してビルドします。このとき、有効にする拡張など、各種オプションを指定して PHP をカスタマイズすることができます。使用可能なオプションのリストを表示するには、./configure --help を実行します。

      cd ../php-NN

      ./configure --prefix /usr/local/phpNN

      make

      make install

    4. php.ini をセットアップします。

      cp php.ini-development /usr/local/lib/php.ini

      .ini ファイルを編集して PHP オプションを設定することができます。php.ini を別の場所に格納する場合は、ステップ 3 で --with-config-file-path=/some/path オプションを指定して configure ユーティリティを実行します。

  2. 新しい PHP バージョンを Plesk に登録します。

    /usr/local/psa/bin/php_handler --add -displayname <NN> -path <php cgi のパス> -phpini <php.ini のパス> -type <php ハンドラ> -id <NN-custom>

    ここで、

    • -displayname <NN> は、Plesk UI に表示される PHP バージョン名です。displayname には、バージョン番号を含めることをお勧めします。例えば、バージョン「5.3.3-custom」という名前にします。
    • -path <php cgi のパス> は、PHP CGI バイナリファイルの保存場所です。この情報は、コマンド make install の出力の Installing PHP CGI binary 行にあります。例えば、この行が Installing PHP CGI binary: /usr/local/bin/ となっている場合は、/usr/local/bin/php-cgi を指定する必要があります。 詳しくは、http://php.net/manual/ja/install.unix.commandline.php を参照してください。
    • -phpini <php.ini のパス> は、php.ini ファイルの保存場所であり、/some/path/php.ini のように指定します。
    • -type <php ハンドラ> は、このバージョンに紐付けられている PHP ハンドラのタイプです。PHP ハンドラについて詳しくは、「PHP ハンドラ」セクションを参照してください。

      重要: CGI または FastCGI PHP ハンドラを設定することができます。mod_php はサポートされていません。

    • (オプション) -id <NN-custom> は、この PHP バージョンを調整または削除する場合の参照用の識別子です。

Plesk に PHP バージョンを登録すると、サービスプラン設定([サービスプラン]> プラン名 >[PHP 設定])および個別ウェブサイトの PHP 設定([ウェブサイトとドメイン]>[PHP 設定])で選択可能になります。以下の画像を参照してください。

PHP_versions