ウェブアプリケーション

顧客の多くは、複数のウェブアプリケーションを実行するためにウェブホスティングアカウントを購入します。ウェブアプリケーションには、ウェブメール、CRM、e コマースシステム、ブログ、画像ギャラリーなどがあります。一般にこのようなユーザは、技術不足や経験不足などが原因でこれらのアプリケーションを自分でインストールできず、サービスプロバイダに作業を依頼します。その結果、プロバイダのスタッフが、アプリケーション管理に関する煩雑な作業に追われることになります。ウェブアプリケーションのインストール(およびメンテナンス)作業を簡素化し、スタッフの負担を軽減するために、無償または有償のアプリケーションが用意されており、Plesk ユーザは顧客パネルで直接入手することができます。

それぞれの顧客が利用できるアプリケーションは、様々な要因によって決まります。提供されるアプリケーションのリストは、サービスプランまたは契約のプロパティ、ローカルリポジトリの設定などによって変わります。アプリケーションリストの内容がどのように決まるのかは、「顧客に提供されるアプリケーションはどのように決まるのか」セクションを参照してください。

アプリケーションの種類

Odin では、次の 2 種類のアプリケーションを提供しています。

  • ウェブサイトに直接インストールするアプリケーション(WordPress ブログプラットフォーム、Joomla! コンテンツ管理システムなど)。
  • ウェブサイトへのインストールが不要なアプリケーション。通常は、ウェブ上で提供されている外部アプリケーションであり、サービスへのリンクのみが提供されています(iMind ビデオ会議サービス、OfficeDrive オンラインオフィススイートなど)。

アプリケーションには、無償のものと有償のものがあります。有償のアプリケーションは、使用を開始するためにライセンスキーを入力する必要があります。

アプリケーションのインストールとメンテナンス

インストール作業に、特別なスキルは不要です。アプリケーション設定(管理者のクレデンシャルなど)を指定するだけで Plesk によりアプリケーションがインストールされます。アプリケーションの更新や削除を Plesk で直接行うため、インストール後のアプリケーション管理も簡単です。さらに、顧客はアプリケーションの一部の機能を、アプリケーションにログインせずに顧客パネルで実行することができます。例えば、顧客パネルで新しい WordPress テーマをアップロードしたり、SugarCRM ユーザアカウントを追加することが可能です。このようなアプリケーション機能は、サービスとして顧客に提供されます。

アプリケーションのバックアップと復元

アプリケーションは Plesk の標準的な方法(backup ユーティリティ)でバックアップされます。バックアップは契約単位で行われるため、1 つの契約に含まれるすべてのアプリケーションを一度にバックアップする必要があります。バックアップ内のアプリケーションは、他の契約データとともに復元されます。

アプリケーションヴォルトとアプリケーションカタログ

アプリケーションを無制限に提供することができる場合、顧客パネルのアプリケーションリストには、次の 2 つのソースからのすべてのアプリケーションが表示されます。

  1. アプリケーションカタログ - Odin が管理するリモートリポジトリ。アプリケーションの主要なソースです。
  2. アプリケーションヴォルト - Plesk 内のローカルリポジトリ。それぞれの Plesk には、独自のアプリケーションヴォルトがあり、サーバ管理パネル([サーバ管理]>[ツールと設定]>[アプリケーションヴォルト])からアクセスします。

アプリケーションヴォルトの主な目的:

  • プロバイダが独自に APS パッケージをアップロードして、提供するアプリケーションの種類を増やす。
    これは、顧客に提供するアプリケーションがアプリケーションカタログに含まれていない場合が該当します。
  • アプリケーションカタログからインストールしたアプリケーションにアップデートを適用する。
  • アプリケーションカタログ内のアプリケーションをコントロールできるようにする。
    カタログからヴォルトにアプリケーションをダウンロードして、一部のオプションを設定することができます。例えば、顧客への表示/非表示を切り替えたり、サーバ全体の設定を構成することができます。

アプリケーションヴォルトでのアプリケーションの管理について詳しくは、「アプリケーションヴォルト」セクションを参照してください。

つまり、アプリケーションヴォルトとは、単なるアプリケーションのローカルリポジトリではなく、アプリケーションカタログ内のアプリケーションのバージョン管理、表示管理、サーバ全体に対する設定を行うためのツールです。アプリケーションヴォルトについて理解を深めるには、「顧客に提供されるアプリケーションはどのように決まるのか」セクションの説明を参照してください。

Plesk サーバ間でアプリケーションを共有する

アプリケーションヴォルトに追加した APS パッケージを使用できるのは、プロバイダの顧客のみです。他の Plesk サーバのユーザとアプリケーションを共有するためには、このアプリケーションをアプリケーションカタログに追加する必要があります。カタログに追加できるアプリケーションは、アプリケーションを簡単にインストールおよび管理するために規定された APS(Application Packaging Standard)規格に準拠している必要があります。アプリケーションをパッケージした後で、APS 規格の認証を受けてください。詳しくは、http://apsstandard.org/learn を参照してください。

このセクションの内容:

顧客に提供されるアプリケーションはどのように決まるのか

アプリケーションヴォルト