自動インストールを実行する

ユーザの入力を必要とせずに Plesk をインストールするには、次のコマンドを実行します。

plesk-installer <パッケージソースオプション> --select-release-id <ID> <コンポーネントインストールオプション> [その他のオプション]

ここで、

  • <パッケージソースオプション> には、インストーラがインストール対象の Plesk パッケージを取得する場所を指定します。「--source <URL>」を使用して Plesk アップデートサーバのミラーの URL を指定するか、ファイルシステムにパッケージがローカル保存されている場合は「--source <パス>」を使用します。どちらも使用しない場合、Plesk パッケージは Plesk アップデートサーバから取得されます。
  • --select-release-ID オプションには、インストールする Plesk バージョンを定義します。<ID> は、一意の Plesk バージョン ID です(例:PANEL_12_0_18)。
    利用可能な Plesk バージョン ID のリストを取得するには、--show-releases オプションを指定してインストーラを実行します。デフォルトで、インストーラには一般向けにリリースされた製品バージョンのみが表示されます(Plesk のリリース階層について詳しくは「Plesk をインストールする前に」セクションを参照してください)。製品のプレビューやテストを目的とするバージョンを含め、提供されているすべての Plesk バージョンのリストを表示するには、--skip-branch-filter オプションを追加してください。
  • <コンポーネントインストールオプション> には、インストールする Plesk コンポーネントを定義します。--installation-type Full または --installation-type Typical を使用するか、--install-component component1 [--install-component component2 [... [--install-component componentN]]] でインストール対象のコンポーネントを個別に指定します。特定のリリースで利用可能なすべてのコンポーネントのリストを表示するには、次のオプションでインストーラを実行します。--select-release-id <ID> --show-components.
  • 「other options」には、プロキシ設定やインストールロギングなどについて指定します。詳しくは、「付録 D:Plesk インストーラのオプション」を参照してください。
デフォルトインストールパスを変更する(Windows)

Plesk は、Windows へのインストールが非常に柔軟です。ユーザは、コマンドラインでデフォルトのインストールパスを変更することが可能です。カスタマイズは --set-option キーで行います。--set-option の値は「<キー>=<値>」という形式で指定します。キーとは、いずれかの Plesk データ部分(以下の説明を参照)を指定する定数であり、値とは、それらのデータを配置する場所のパスです。現在、以下のキーを使用可能です。

  • PLESK_INSTALLDIR:このキーは、経時的変化がほとんどない Plesk データ部分を指します。アプリケーションコード、構成ファイル、ユーティリティなどが含まれます。
  • PLESK_DATADIR:このキーは、経時的変化が大きい Plesk データ部分を指します。顧客データベース、APS パッケージ、ログファイルなどが含まれます。
  • PLESK_VHOSTSDIR:このキーは、全顧客のドメインのコンテンツが保存されるディレクトリのパスを指します。通常、これは Plesk コンテンツの大部分を占めます。

--set-option キーの使用例:

plesk-installer.exe --select-product-id panel --select-release-id PANEL_12_0_18_WIN --install-component base --install-component management --install-component spamassassin --install-component webalizer --install-component drweb --set-option "PLESK_INSTALLDIR=C:\Plesk Dir" --set-option "PLESK_DATADIR=C:\Plesk Data" --set-option "PLESK_VHOSTSDIR=C:\Plesk Vhosts"
Linux/Unix の例

1. 以下のコマンドを実行すると、mirror.example.com サーバにセットアップされたミラーから Plesk 12(リリース ID は PANEL_12_0_18)が HTTP 経由でインストールされます。インストールファイルは一時的に /tmp/panel に保存され、インストールステータスはメールアドレス admin@example.com に報告されます。インストールされるコンポーネントは、ベース Plesk パッケージ、PostgreSQL サーバ、および SpamAssassin スパムフィルタです。

./plesk-installer --source http://mirror.example.com/ --target /tmp/panel --select-release-id PANEL_12_0_18 --install-component base --install-component postgresql --install-component spamassassin --notify-email admin@example.com

2. 以下のコマンドを実行すると、Plesk アップデートサーバから Plesk 12(リリース ID は PLESK_12_0_18)が完全インストールされます(つまり、利用可能なすべての製品コンポーネントがインストールされます)。インストーラからのアウトプットはすべて XML ファイルにリダイレクトされます。

./plesk-installer --select-release-id PANEL_12_0_18 --install-everything --enable-xml-output
Windows の例

1. 以下のコマンドを実行すると、mirror.example.com サーバにセットアップされたミラーから Plesk 12(リリース ID は PANEL_12_0_18_WIN)が HTTP 経由でインストールされます。インストールファイルは一時的に %SystemDrive%\Parallels\ に保存され、インストールステータスはメールアドレス admin@example.com に報告されます。インストールされるコンポーネントは、ベース Plesk パッケージ、Bind ネームサーバ、MailEnable メールサーバ、PHP スクリプティングエンジン、Presence Builder、および Horde ウェブメールです。

plesk-installer.exe --source http://mirror.example.com/ --target %SystemDrive%\Parallels --select-release-id PANEL_12_0_18_WIN --install-component base --install-component dns --install-component mailenable --install-component php5 --install-component sitebuilder --install-component webmail --notify-email admin@example.com

2. 以下のコマンドを実行すると、Plesk アップデートサーバから Plesk 12(リリース ID は PANEL_12_0_18_WIN)が完全インストールされます(つまり、利用可能なすべての製品コンポーネントがインストールされます)。インストーラからのアウトプットはすべて XML ファイルにリダイレクトされます。

plesk-installer.exe --select-release-id PANEL_12_0_18_WIN --install-everything --enable-xml-output