3. リリース階層を選択する

インストールされた Plesk のアップグレード前に行うべきもう 1 つの作業は、リリース階層に基づいた適切な Plesk バージョンの選択です。

Plesk の各メジャーバージョンには、いくつかの開発ステージがあります。初期のステージでは、新規導入された一部の機能がまだ完成しておらず、さらなる改良を必要としている可能性があります。このような機能は、顧客からのフィードバックを受けて、その後の Plesk バージョンで改良されていきます。現在の Plesk バージョンがどのステージにあるのかを示すために、「テストリリース」、「アーリーアダプタリリース」、「ジェネラルリリース」、「レイトアダプタリリース」というリリース階層が割り当てられます。どのリリース階層を使用するのかは、お客様が自由に決めることができます。例えば、Plesk が一般にリリースされる(General Availability)前に新機能を試したい場合は、アーリーアダプタリリースへのアップグレードを検討するとよいでしょう。一方、すべてのメジャーアップデートが含まれ、多数のサービスプロバイダによって安定的に利用されているソリューションをご利用になりたい場合は、Plesk が「レイトアダプタリリース」のステータスになるまでお待ちください(通常はジェネラルリリースの 2、3 ヶ月となります)。

以下のいずれかを選択します。

  • テストリリース
    各リリースサイクルでは、まず、プレビュー目的のために複数のテストリリースが公開されます。ユーザは最初のリリースから最後のリリースまで順にアップグレードしてから、さらに、より上位のリリース階層にアップグレードすることができます。たとえより上位の階層にアップグレードしても、これらのビルドには技術サポートが提供されません。したがって、このビルドを実稼働環境で使用することは避けてください。

    注:
    1. デフォルトで、テストビルドはインストール可能と表示されません。テストバージョンの Plesk は、いずれかの特別なオプションを指定して Plesk インストーラを実行した場合に限り、インストールすることができます。詳しくは、「手動アップグレード」の章を参照してください。
    2. 次のテストリリースへのアップグレードは、テストビルドのユーザのみが実行可能です。後続の Plesk ビルドの GUI には、該当するオプションは表示されません。

  • アーリーアダプタリリース
    アーリーアダプタリリースには、予定されたすべての機能が含まれ、旧バージョンからこのバージョンに正常にアップグレードすることができます。このバージョンは、複数回のアップデートを経て徐々に品質が向上します。アーリーアダプタリリースを選択することによって、新機能をいち早く利用し、最新のアップデートを受け取ることができます。
  • ジェネラルリリース
    ジェネラルリリースは、すべての品質テストに合格しています。軽微な問題は、アップデートによって速やかに修正されます。Plesk を常にジェネラルリリースにアップグレードすることをお勧めします。
  • レイトアダプタリリース
    レイトアダプタリリースには、現在の Plesk バージョンに対して公開されたすべてのメジャーアップデートが含まれており、多数のサービスプロバイダによって一定期間にわたって安定して利用されています。

 

インプレースアップグレードを手動で実行する場合、インストールウィザードに、Plesk バージョンを選択する手順があります。スクリプトによって自動アップグレードする場合、インストーラのオプションで特定の Plesk バージョンを指定する必要があります。Virtuozzo テンプレートのユーザの場合、Plesk バージョン「リリース」が唯一の選択肢となります。