3. Plesk コンポーネントを選択する

Plesk では、サービスを提供するために、多数の互換性のあるコンポーネントを採用しています。例えば、Linux メールサービスを提供するには、Postfix と Qmail のいずれかを使用できます。どのコンポーネントを選択するかは、Plesk のインストール時に選択してください。また、たとえ有用だと思われても、デフォルトでインストールされていないコンポーネントもあります。Plesk をインストールする前に、利用可能な Plesk コンポーネントを確認し、最終的な Plesk 構成に含めるものを選択してください。このセクションでは次に、様々な状況で選択すべきコンポーネントについて提案します。下のリストに含まれるコンポーネントは、明記されている場合を除き、デフォルトではインストールされていません。

注:Plesk ライセンスキーの関係で、一部のコンポーネントをご利用いただけない場合もあります。

ウェブホスティング

ウェブホスティングコンポーネントは、特定のウェブホスティングサービスのサポートを有効にするために使用します。(特定のスクリプティング言語のサポートや FTP 接続のサポートなど)。

  • Plesk ウェブホスティング

    (デフォルトでインストール済み)。ウェブホスティング目的で Plesk を使用する場合にインストールしてください。

  • Apache mod_fcgid モジュール
    (デフォルトでインストール済み)。Apache ウェブサーバで FastCGI を有効化する場合にインストールします。
  • Apache mod_perl モジュール
    (デフォルトでインストール済み)。Apache ウェブサーバで Perl スクリプトを有効化する場合にインストールします。
  • ProFTPD FTP サーバ
    (デフォルトでインストール済み)。ユーザに対して Plesk への FTP 接続を許可する場合にインストールします。
  • Apache 帯域幅制限サポート(mod_bw)
    受信接続の帯域幅制限を管理したい場合にインストールします。
  • Apache ASP サポート
    Apache ウェブサーバで ASP スクリプトのサポートを有効化する場合にインストールします。
  • Tomcat Java サーブレットサポート
    Java サーブレットのサポートを有効化する場合にインストールします。
  • Apache mod_python モジュール
    Apache ウェブサーバで Python スクリプトのサポートを有効化する場合にインストールします。
  • Ruby on Rails サポート
    Ruby on Rails スクリプトのサポートを有効化する場合にインストールします。
  • MIVA Empresa サポート
    MIVA スクリプトのサポートを有効化する場合にインストールします。
  • Webalizer ウェブ統計パッケージ
    (デフォルトでインストール済み)。このコンポーネントによって、サイト訪問者統計を Webalizer ソフトウェアで収集することができます。
  • AWStats ウェブ統計パッケージ
    (デフォルトでインストール済み)。このコンポーネントによって、サイト訪問者統計を AWStats ソフトウェアで収集することができます。
  • Cloudflare Apache モジュール

    このコンポーネントによって、Cloudflare サービスを使用するサーバでホストされているウェブサイトのパフォーマンスを改善できます。

Apache ウェブサーババージョン(Linux ホスティング)

CentOS 5 の RHEL 5 を使用する場合、以下のいずれかのオプションを選択できます。

  • Apache ウェブサーバサポート
    通常、Apache ウェブサーバは、インターネットユーザにウェブサイトを提供するために使用されます。
  • Apache ウェブサーバ、SNI サポート
    (デフォルトでインストール済み)。SNI(Server Name Indication)は、SSL プロトコルを拡張します。1 つの IP アドレスを共用する複数のウェブサイトに対して別々の SSL 証明書を使用したい場合に、このコンポーネントをインストールします。
Nginx ウェブサーバおよびリバースプロキシサポート
  • Nginx リバースプロキシサポート

    (デフォルトでインストール済み)。

  • nginx 用の php-fpm サポート

    SuSE、Debian 7、Ubuntu 12.04 以外の Linux システムでは、このコンポーネントをインストールするにはサードパーティリポジトリを有効化する必要があります。

Plesk ウェブメールサポート

Plesk ユーザがブラウザ経由でメールアカウントにアクセスすることを可能にするウェブメールソフトウェアを指定します。

  • Horde ウェブメールサポート
  • Roundcube ウェブメールサポート
メール(Linux ホスティング)

Plesk で提供するメールサービスを選択します。

  • Kaspersky アンチウイルス
    Kaspersky アンチウイルスソフトウェアでメールをチェックしたい場合にインストールします。
  • Odin Premium antivirus
    (デフォルトでインストール済み)。Odin Premium antivirus ソフトウェアでメールをチェックしたい場合にインストールします。
  • Mailman メーリングリストマネージャのサポート
    このコンポーネントは、メーリングリスト機能を Plesk に追加します。
  • SpamAssassin サポート
    SpamAssassin ソフトウェアでスパムメールの受信を効果的に止めたい場合にインストールします。

以下のメールサーバから、ニーズに応じて最適なメールサーバを選択します。

  • Postfix メールサーバ
    (デフォルトでインストール済み)。
  • Qmail メールサーバ
  • MSMTP リレーのみのメールサーバ(SMTP クライアント)

    メールサーバをインストールしないときに選択します。メールサーバがインストールされていない Plesk にログインすると、発信メールを送信するための外部 SMTP サーバを指定することが提案されます。

データベース

Plesk のデフォルトデータベースサーバは MySQL であり、 デフォルトでインストールされます。ただし、バージョン 11.5 から、Linux では MariaDB または Percona Server に置き換えることが可能になりました。MySQL サーバをこれらに置き換える方法は、『Advanced Administration Guide』の「Using MariaDB or Percona Server as the Default Database Server」セクションを参照してください。

  • PostgreSQL サーバのサポート
    PostgreSQL データベースをサポートする必要がある場合(特定のウェブアプリケーションで必要な場合など)、このオプションを選択して Plesk サーバに PostgreSQL をインストールします。
  • MS SQL Server 2008(Windows)
  • MS SQL Server 2012(Windows)

重要: 既に Microsoft SQL Server がサーバにインストールされている場合、Plesk インストールからこのコンポーネントを除外する必要があります。除外しなければ、Plesk が SQL Server のクリーンインストールを実行し、MS SQL Server に保存されたデータは失われます。Plesk に SQL Server を使用させるには、インストール完了後に SQL Server を Plesk に接続します。Plesk にデータベースサーバを接続する方法について詳しくは、『管理者ガイド』の「データベースサーバを追加および削除する」セクションを参照してください。

DNS サーバ
  • BIND DNS サーバサポート

    (Linux にデフォルトでインストールされます)。 Linux では、サーバで DNS サービスを実行しない場合は、このコンポーネントの選択を解除します。Windows では、Microsoft DNS の代わりに BIND を使用する場合にこのコンポーネントを選択します。

  • Microsoft DNS Server

    (Windows にデフォルトでインストールされます)。サーバで DNS サービスを実行しない場合、または代わりに BIND を使用する場合は、このコンポーネントの選択を解除します。

重要: インストールから DNS サーバを除外すると、サーバでホストされているウェブサイトに対して DNS サービスが動作しなくなります。DNS サーバの除外が有効になるのは、外部 DNS サーバを使用する場合だけです。詳しくは、『管理者ガイド』の「外部 DNS サーバを使用する」セクションを参照してください。

システム監視
  • ヘルスモニタ
    各サービスによるメモリや CPU の使用量、ハードディスク使用量、実行中のプロセス数などの主なサーバヘルスパラメータをすべてトラッキングしたい場合、このコンポーネントをインストールします。
バックアップと移行
  • Plesk 移行・移管マネージャ
    他の Plesk や他のホスティングプラットフォームからデータを移管したい場合にインストールします。このコンポーネントは移管先(移行先)サーバにインストールします。
追加コンポーネント(Linux ホスティング)

追加のコンポーネントインストールして、Plesk の機能を拡張することができます。これらのコンポーネントは、インストール後に構成を行う必要があります。詳しくは、付録 G を参照してください。追加の Plesk コンポーネントを構成する

  • Plesk ファイアウォール
    ファイアウォールによって Plesk サーバと専用ネットワークを許可されないアクセスから保護したい場合、このコンポーネントをインストールします。
  • Plesk VPN
    Plesk GUI を使用して Plesk サーバとリモートホストの間に VPN 接続をセットアップしたい場合、このコンポーネントをインストールします。
  • Plesk ファイルサーバ
    Plesk サーバ上でファイルを共有したい場合、このコンポーネントをインストールします。
  • Watchdog(システムモニタ)
    Watchdog ソフトウェアでシステムをモニタしたい場合にインストールします。これによって、サーバがマルウェアから解放され、すべてのサービスが稼働し、サーバに十分な空き容量が保証されます。