Plesk のインプレースアップグレードを実行する

注:続行する前に、Plesk 管理者ガイドで Plesk のバージョンについて理解を深めておくことをお勧めします。

インプレースアップグレードとは、サーバ上で Plesk コンポーネントを更新するプロセスです。アップグレードが完了すると、Plesk のメジャーまたはマイナーバージョンが上がります(例:11.0 から 12.5 へ)。

インプレースアップグレードには、手動、自動、または Virtuozzo でのアップグレードという 3 つの主要シナリオがあります。この章では、環境に応じていずれかのシナリオを選択し、インプレースアップグレードを行う方法を説明します。

手動アップグレード

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これは、Plesk の単体インストールをアップグレードしたい場合に最適なシナリオです。手動とは、アップグレード時にユーザの入力作業が必要であることを意味します。ウィザードで、Plesk のバージョンなどの各種アップグレード設定を入力したり、アップグレード対象のコンポーネントを選択することなどが求められます。Plesk 10.4.4 以上を使用している場合、Plesk で直接アップグレードを開始することができます。それより前の Plesk バージョンを使用している場合、Plesk インストーラユーティリティをダウンロードして使用する必要があります。以下の表は、特定の Plesk バージョンから最新バージョンにアップグレードする方法を示します。

Plesk バージョン アップグレード方法

8.x、9.x

Plesk インストーラ

10.4.4、11.x

Plesk GUI([ツールと設定]>[アップデートとアップグレード])、Plesk インストーラ

注:バージョン 10.4 以降では、公開されたアップデートが自動適用されるように Plesk をセットアップできるようになりました。詳しくは、『管理者ガイド』の「Plesk のアップデートとアップグレード」セクションを参照してください。

Plesk を手動でアップグレードする方法は、「手動アップグレード」セクションを参照してください。

重要: 旧バージョンの Plesk(7.x、8.x、または 9.x)からアップグレードする場合、データの移管が終了した後で、追加の Plesk 構成を実行する必要があります。これらの手順は、すべての Plesk オブジェクトを新しいビジネスモデルに正常に切り替えるために必要です。詳しくは、「Plesk 9 以前のバージョンからのアップグレードを完了する」の章を参照してください。  

自動アップグレード

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多数の Plesk がインストールされている環境では、Plesk インストーラユーティリティを無人モードで使用することを推奨します。このユーティリティは、すべてのアップグレードパラメータをコマンドラインオプションとして受け取るため、カスタムのアップグレードスクリプトを記述することによって、Plesk のアップグレードを完全自動化することができます。詳しくは、「(高度)自動アップグレード」セクションを参照してください。Linux システムの場合、多数のサーバにインストーラユーティリティをコピーして同時に実行するスクリプトを実行することによって、すべての Plesk インストールを一度にアップグレードすることができます。スクリプトの例は、「アップグレードスクリプトの例(Linux)」セクションを参照してください。Windows システムでも、リモートコマンドを実行するスクリプトを利用できますが、PsExec などの追加ツールが必要となります。そのため、弊社は Windows 版のサンプルスクリプトを提供していません。
Plesk アップデートサーバのローカルミラーを作成することによって、自動アップグレードを飛躍的に高速化することができます。詳しくは、「付録 C:Plesk アップデートサーバをミラーリングする」を参照してください。

Virtuozzo でのアップグレード

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Virtuozzo containers 上で実行されている Plesk は、前述のように手動または自動でアップグレードできます。ただし、Virtuozzo テンプレートを使用してコンテナに Plesk をインストールした場合には、それ以降の Plesk アップグレードでも必ずテンプレートを使用することをお勧めします。この場合は、Virtuozzo containers コマンドを実行するとアップグレードが行われます。

詳しくは、「(高度)Virtuozzo containers でのアップグレード」セクションを参照してください。

インプレースアップグレードの手順

インストールされた Plesk をアップグレードする前に、多数の予備手順を実行する必要があります。詳しくは、「Plesk をアップグレードする前に」セクションを参照してください。

アップグレードの完了後、新しいライセンスキーを指定することなど、いくつかのアップグレード後の手順を実行するように要求される場合があります。詳しくは、「Plesk をアップグレードした後で」セクションを参照してください。

注: Plesk のインプレースアップグレードでは、現在サーバにインストールされている PHP が削除またはアップグレードされません。インストールされている PHP バージョンはすべて変更されずに残ります。Windows で、Plesk はインストールパッケージ内の最新 PHP バージョンを追加でインストールします。Linux でより新しい PHP バージョンが必要な場合、『管理者ガイド』の「複数の PHP バージョン」セクションの説明に従って手動でインストールしてください。

この章の内容:

Plesk をアップグレードする前に

手動アップグレード

(高度)自動アップグレード

(高度)Virtuozzo でのアップグレード

Plesk をアップグレードした後で