Plesk サービスの提供を開始するための一般的かつ効率的な方法は、クラウドに Plesk をインストールし、ビジネスの成長に伴って使用するインフラストラクチャをシームレスに拡張してから、さらに多くの Plesk インスタンスをインストールすることです。このアプローチの課題は、次の理由から、同じ Plesk を異なる仮想マシンに何度もコピーするだけでは対応できないということです。
Plesk の複製テクノロジーは、これらの問題やその他の拡張に関する問題を解決します。
Plesk の複製とは、Plesk の操作性を損なうことなく、異なる仮想マシンに同じ Plesk インスタンスをコピーすることです。一般的な 2 つの使用シナリオを示します。
Panel 複製は広範囲に適用されます。例えば、Plesk を複製して、そこで新しい機能や構成を安全にテストすることができますが、このセクションでは、前述のシナリオのみを考慮します。他のシナリオはそれらの拡張や組み合わせであるためです。
Plesk の複製を開始する前に、当社の営業担当まで、Plesk インスタンスをインストールする IP アドレス範囲をお知らせください。当社のライセンスシステムは、この範囲の Plesk サーバのみアクティブ化します。
Plesk 複製を使用する場合、まず初めに Plesk インスタンスの複製の準備をする必要があります。以下の準備作業によって、環境および初期化に固有の設定(IP アドレスプールなど)がすべてリセットされ、これらの固有の情報が他の仮想マシンにコピーされるのを防ぎます。フルバックアップのシナリオでは、ステップ 2 および 3 を省略します。
Linux の場合:
# /usr/local/psa/bin/ipmanage --auto-remap-ip-addresses true
Windows の場合:
%plesk_cli%\ipmanage --auto-remap-ip-addresses true
注: このステップは、Plesk のコピー先の仮想マシンで静的 IP アドレスを使用している場合には必須ではありません。さらに、このオプションを省略することで、Plesk を起動するたびに IP プールを再構成する必要がなくなり、起動が高速化します。ただし、Plesk をクラウドにデプロイする場合は、このステップの実行を強くお勧めします。
init_conf
コマンドラインユーティリティまたは Plesk GUI を使用して、管理者の情報、ロケール、その他の初期化設定を指定します。初期化については、「Plesk をインストールした後で」を参照してください。-prepare-public-image
オプションを true
値にして使用します。このステップは、複製を実行するのではなく、Plesk の設定を変更するだけです。Linux の場合:
# /usr/local/psa/bin/cloning --update -prepare-public-image true
Windows の場合:
%plesk_cli%\cloning --update -prepare-public-image true
複製作業中、次回の起動時にライセンスキーを削除するよう Plesk に指示できます。この目的では、-reset-license
オプションを true
値にして使用します。
Linux の場合:
# /usr/local/psa/bin/cloning --update -prepare-public-image true -reset-license true
Windows の場合:
%plesk_cli%\cloning --update -prepare-public-image true -reset-license true
デフォルトで、cloning コマンドはソースの Plesk インスタンスのカスタム構成をデフォルト設定にリセットするため、複製されたインスタンスに対して追加の構成が必要になる場合があります。ソース Plesk インスタンスの構成を新規インスタンスでも保持するには、-reset-init-conf
オプションの値を false
にして使用します。デフォルトでは、このオプションは true
値で使用され、Plesk 構成をデフォルトにリセットします。
Plesk サーバのイメージでカスタム Plesk 構成を保持するには、cloning
コマンドを以下のオプションで使用してください。
Linux の場合:
# /usr/local/psa/bin/cloning --update -prepare-public-image true -reset-init-conf false
Windows の場合:
%plesk_cli%\cloning --update -prepare-public-image true -reset-init-conf false
複製されたインスタンスの起動後に、現在のバージョンのアップデートが明示的にチェックされ、必要であればインストールされます。アップデートのインストールは、毎日の保守タスクと同じルールで機能します。複製中に -skip-update true
オプションが渡された場合、アップデートのインストールを無効にできます。
Plesk サーバのイメージでアップデートを無効にするには、cloning
コマンドを以下のオプションで使用します。
Linux の場合:
# /usr/local/psa/bin/cloning --update -prepare-public-image true -skip-update true
Windows の場合:
%plesk_cli%\cloning --update -prepare-public-image true -skip-update true
注: Plesk インスタンスの複製の準備をする際は、当該インスタンスがインストールされている仮想マシンで psa
サービスの再起動とシャットダウンが行われないようにしてください。
Plesk がインストールされた仮想マシンを複製すると仮定します。複製は、次の 3 つの手順で行われます。
仮想マシンのイメージを作成すると、新しい仮想マシンのプリセットまたは Plesk のスナップショットとしてそれを使用できます。
Plesk がインストールされた仮想マシンを複製すると仮定します。複製は、次の 3 つの手順から成ります。
Cmd.exe
)。sysprep /oobe /generalize /shutdown
仮想マシンのイメージを作成すると、新しい仮想マシンのプリセットまたは Plesk のスナップショットとしてそれを使用できます。
複製
ユーティリティによってリセットされるデータ項目は以下のとおりです。
複製
によって変更されません)これら以外のデータは変更されません。