Plesk では、メールサーバの使用はオプションです。Plesk for Linux の場合、サーバでホストしているすべてのドメインに対してメールサービスをオフにする(アンインストールする)ことができます。Windows ホスティングの場合、デフォルトのメールサーバをオフにすることはできませんが、サーバの構成を変更してメール送信を禁止することができます。また、Plesk のインストール中に、インストール対象のコンポーネントからメールサーバを除外することもできます。

ただし、メールサーバをインストールしていない場合や、メール送信を禁止した場合には、Plesk から通知を送信する必要がある場合や顧客のスクリプトでメールを送信する必要がある場合に問題が生じます。この問題を解決するために、Plesk から任意の外部 SMTP サーバ経由でメールを送信することができます。

メールの送信に外部 SMTP サーバを使用する(Linux)

Plesk で管理するメールサーバがインストールされていない場合、Plesk は内蔵 SMTP クライアントを使用して、指定された外部 SMTP サーバ経由でメールを送信します。デフォルトで、このクライアントはインストールされません。また、[ツールと設定]>[メール]グループに[外部 SMTP サーバ]リンクは表示されません。Plesk で管理するメールサーバの代わりにこのクライアントをインストールすることのみが可能です。

外部 SMTP サーバを使用するには:

  1. Plesk メールサーバをアンインストールして SMTP クライアントをインストールするには、 [ツールと設定]> [アップデートとアップグレード]>[コンポーネントを追加/削除]> [Mail hosting features] に進み、選択されているメールサーバの代わりに MSMTP (relay only) を選択します。

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    Plesk メールサーバをアンインストールすると、顧客がメールサービスを使用できなくなります。詳しくは、このページの下にある「メールサーバを使用しない場合の顧客パネル機能」を参照してください。

  2. [ツールと設定]>[外部 SMTP サーバ][メール]グループ内)で SMTP サーバを設定し、以下のオプションを 1 つ以上選択します。

    • Plesk による SMTP サーバ経由のメール通知の送信を許可
    • ユーザのスクリプトによる SMTP サーバ経由のメール送信を許可

    この他に、以下の方法でも外部 SMTP サーバを設定できます。

    • コマンドラインユーティリティ mailserver を使用(--update-smtp-settings コマンド)
    • server オペレータを指定した XML API 要求を使用(set.prefs オペレーション)
  3. SMTP サーバが認証を必要とする場合は、スクリプトでメールを送信するために使用すべきクレデンシャル(ユーザ名**および**パスワード)をサイトの所有者に伝えます。

Plesk は、通知やスクリプトが生成するメールを、指定された外部 SMTP サーバ経由で送信します。したがって、外部 SMTP サーバ設定を指定していない場合、メールサービスは利用できません。

クライアントをインストールすると、[ツールと設定][メール]グループにリンクが 1 つだけ([外部 SMTP サーバ])表示されます。

注釈: Plesk のインストール中にコンポーネントの一覧からメールサーバを除外すると、メールサーバソフトウェアの代わりに SMTP クライアントが自動的にインストールされます。この場合、Plesk のインストール中に、SMTP クライアントの設定を入力するよう要求されます。

メールの送信に外部 SMTP サーバを使用する(Windows)

Plesk for Windows には SMTP クライアントが内蔵されており、[ツールと設定]>[外部 SMTP サーバ][メール]グループ内)に指定された SMTP サーバ宛てに送信メールを送ります。

デフォルトで、[Plesk にインストールされたメールサーバおよび Plesk で作成されたデフォルトメールアカウントを使用]オプションはオンになっています。つまり、Plesk にインストールされたメールサーバが外部 SMTP サーバとして使用されるということです。したがって、Plesk はすべての送信メールを Plesk のメールサーバ経由で送信します。Plesk によって、ローカルインストールされたメールサーバにアクセスする管理者権限を持つメールアカウントが自動的に作成されます。このアカウントのパスワードは、このページに表示されません。

Plesk メールサーバからのメール送信を禁止した場合は、通知やホストスクリプトが生成するメールメッセージを Plesk から送信するために、別の SMTP サーバをセットアップすることができます。

  1. [ツールと設定]>[外部 SMTP サーバ][メール]グループ内)で、別の SMTP サーバおよびユーザアカウントを指定します。SMTP サーバ設定を表示するには、[Plesk にインストールされたメールサーバおよび Plesk で作成されたデフォルトメールアカウントを使用]オプションをオフにします。
  2. [Plesk による SMTP サーバ経由のメール通知の送信を許可]オプションをオンにします。指定された外部 SMTP サーバ経由で通知が送信されるようになります。
  3. ホストスクリプトからのメール送信を有効化するには、サイト所有者に対して、更新された SMTP サーバ設定をスクリプトで使用するように伝えます。

外部 SMTP サーバを設定していない場合、送信メールサービスは利用できません。

メールサーバを使用しない場合の顧客パネル機能

メールサーバをアンインストールすると、契約者に対してメール関連の機能が提供されなくなります。また、[メール]セクションおよびメールボックス関連の UI 要素が表示されなくなります。さらに、メールサーバがインストールされていない場合には、以下のような変更があります。

  • ウェブメールを使用できなくなる。
  • メールサービスが必要な APS アプリケーションをユーザがインストールできなくなる。

契約者のメールデータが格納されたファイルやフォルダは Plesk サーバ上に残されます。

注釈: メールサービスを使用している Plesk からメールサービスを使用していない Plesk へドメインを移管する場合は、ドメインのメールボックスに関するすべてのデータが*移管対象外*となります。