メールオブジェクトのモデルは Confixx と Plesk とで異なります。

Confixx では、各メールアドレスに 1 つ以上のメールボックスを紐付けることができ、各メールボックスの名前は自動的に生成されます。たとえば、顧客 web4 の 3 つ目のメールボックスの名前は web4p3 のようになります。ユーザはメールボックス名をログイン名として POP3/IMAP/SMTP 経由でメールボックスにログインできます。

Plesk では、各メールアドレスにはメールボックスを 1 つだけ紐付けることができます。メールボックスに個別の名前はなく、メールアドレスに関連するだけです。ユーザはメールアドレスをログイン名としてメールボックスにログインできます。

Confixx から移行するとき、メールオブジェクト同士のメールマッピングには DefaultShort names という2 つのモードが可能です。 Default モードの場合、移行後にユーザがメールボックスにログインするにはメールアドレスを使用する必要があります。 Short names モードの場合、ユーザは Confixx と同様にメールボックス名を使用してメールボックスにログインできます。

たとえば、Confixx ユーザのメールアドレスが john@example.com で、メールボックス web4p3 に紐付けられていた場合、Plesk Migrator は次のように機能します。

  • Default モードの場合:移行後に、Plesk のユーザは john@example.com というメールアドレスを持ち、これには web4p3 のメッセージが含まれるメールボックスが紐付けられています。このモードの長所は、移行後に Plesk のメールオブジェクトの構造がシンプルで管理しやすくなることです。一方、短所は、移行前に Confixx で使用していた web4p3 の代わりに john@example.com を使用してメールボックスにログインするためには、メールクライアントを再構成する必要があることです。
  • Short names モードの場合:移行後に、Plesk のユーザは web4p3@example.com というフェイクメールアドレスと john@example.com というメールエイリアスを持ちます。アドレス web4p3@example.com は、 web4p3 のメッセージが含まれるメールボックスと紐付けられ、ユーザは Confixx と同様に短縮名(つまり web4p3 )を使用してメールボックスにログインできるようになります。このモードの長所は、移行前のログイン名を使用でき、メールクライアントを再構成する必要がないことです。ただし、長所として、Plesk のメールオブジェクトの構造が複雑になります。

注釈: Confixx で 1 つのメールアドレスに複数のメールボックスが紐付けられていた場合、挙動はより複雑になりますが、これら 2 つのモードの長所と短所は同じです。

Short names モードでメールマッピングを有効にするには:

  1. Plesk ユーザインターフェースで移行を開始します。 [サーバ管理]>[拡張]>[Plesk Migrator]>[移行を新規開始] に進み、Confixx サーバの IP アドレスとクレデンシャルを指定して、 [移行準備] をクリックし、Plesk Migrator に移行対象のドメインのリストが表示されるまで待ちます。詳細は「 Plesk インターフェース経由で移行する 」を参照してください。
  2. 移行先サーバに SSH 経由でログインします。
  3. 現在のディレクトリを /usr/local/psa/var/modules/panel-migrator/sessions/<SESSION-ID> に変更します。ここで <SESSION-ID> は、開始したセッション固有の ID です。
  4. config.ini ファイルを開き、[confixx] セクションに mail-mapping = "shortnames" という文字列を追加します。
[confixx]
...
mail-mapping = "shortnames"
...
  1. Plesk ユーザインターフェースで移行を続けます。