Plesk は PHP スクリプティング言語に完全対応します。つまり、複数の PHP バージョンやハンドラタイプを追加設定なしでサポートします。このトピックでは、Plesk の顧客が顧客パネルを使用してドメインとサブドメインの PHP 設定をどのように管理できるかを説明します。

ドメインレベルでの PHP 管理には、次の 3 つの側面があります。

  • PHP バージョンの選択
  • PHP ハンドラタイプの選択
  • 追加 PHP 設定の構成

注釈: 契約の設定に応じて、以下で説明するいくつかの設定のみを管理できるか、どの設定も管理できない可能性があります。管理対象ではない PHP 設定を管理する必要がある場合、ホスティング事業者までお問い合わせください。

PHP バージョンを選択する

Plesk は、追加設定なしで複数の PHP バージョンをサポートします。ドメインまたはサブドメイン用に PHP バージョンを選択するには、[ウェブサイトとドメイン] > [PHP 設定]で必要な PHP バージョンをメニューから選択します。

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必要な PHP バージョンがメニューにない場合、ホスティング事業者までお問い合わせください。

異なる PHP バージョンの互換性は 100% ではありません。ドメイン用に PHP バージョン 5.4 を構成している場合、PHP 5.3 で記述されたウェブサイトが正しく機能しない可能性があります。どの PHP バージョンを選択すべきかわからない場合、デフォルト設定を使用するか、最新バージョンを使用してください。ウェブサイトが正しく表示されない場合、別の PHP バージョンに切り替えます。

ハンドラタイプを選択する

Plesk は、追加設定なしで多数の PHP ハンドラをサポートします。ドメインまたはサブドメイン用に PHP ハンドラタイプを選択するには、[ウェブサイトとドメイン] > [PHP 設定]で必要な PHP ハンドラタイプをメニューから選択します。

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Plesk サーバの PHP バージョンと OS に応じて、以下のいずれかの PHP ハンドラを選択できます。

  • Plesk on Linux の場合:
    • Apache で実行される FastCGI アプリケーション。
    • Apache で処理される FPM アプリケーション。
    • nginx で処理される FPM アプリケーション。
    • Apache で処理される専用 FPM アプリケーション。
    • nginx で処理される専用 FPM アプリケーション。
  • Plesk on Windows の場合:
    • FastCGI アプリケーション。
    • ISAPI 拡張(サポート終了、PHP 5.3 以前のみサポート)。

どの PHP ハンドラタイプを選択すべきかわからない場合、PHP ハンドラタイプについてご確認ください

専用 PHP-FPM ハンドラ

注釈: 専用 PHP-FPM ハンドラをオンにする前に、以下のことを考慮してください。

  • ハンドラは PHP バージョン 7.3 以降に対応します。
  • ハンドラによって OPcache メモリ消費量が増えます。

専用 PHP-FPM ハンドラは、各ウェブサイトに対して個別の PHP マスタープロセスを実行することで、ウェブサイトの安定性と分離性を高めます。これにより、各ウェブサイトは他のウェブサイトから独立してスクリプトを実行できます。つまり、あるウェブサイトの動作が他のウェブサイトの動作に影響を与えることはなく、以下の場合に影響を受けません。

  • ウェブサイトの PHP 設定の変更。
  • ウェブサイトの PHP ハンドラの変更。
  • PHP マスタープロセスの停止、再起動、クラッシュ。
  • ウェブサイトの PHP スクリプトにおけるエラー。

専用 PHP-FPM ハンドラがウェブサイトに対してオンになっている場合、PHP マスタープロセスを起動、停止、または再起動できます。

image control php master process

追加設定を構成する

PHP バージョンとハンドラタイプに加え、さまざまな PHP 設定を[ウェブサイトとドメイン] > [PHP 設定]で管理できます。これらの設定は、主にパフォーマンスとセキュリティに関連するものですが、一部はウェブサイトの機能に関係します。オプションの横の image 75144 アイコンをクリックすると説明が表示されます。

ドメインで PHP ハンドラ「FPM application」のいずれかを使用する場合、追加の PHP-FPM 設定を構成できます。これらの設定を使用して、PHP の動作を微調整し、ウェブサイトのパフォーマンスを最適化できます。

これらの設定のデフォルト値は、ほとんどのウェブサイトで最適な値になっています。これらの設定を変更すると、ウェブサイトのパフォーマンスに影響を与える場合や、ウェブサイトが正しく表示されない場合があることに注意が必要です。どのような変更を加えるべきかよくわかっている場合を除き、追加設定はすべてデフォルト値のままにすることをお勧めします。PHP 設定に変更を加えた後で、ウェブサイトが遅くなったり読込が停止したりした場合は、すべての PHP 設定をデフォルト値に戻します。

PHP アクセラレーションを有効にする

ホスティング事業者が許可する場合、ウェブサイトに対して PHP アクセラレーション(opcode キャッシュモジュール)をオンにすることができます。PHP で記述されたウェブサイトの場合、opcode キャッシュモジュールを有効にすると、処理速度が 2 倍以上向上します。PHP アクセラレーションをオンにするには、[ウェブサイトとドメイン] > [PHP 設定]に進み、opcache.enable の値を on に設定します。

PHP 設定を表示する

サーバレベルで構成されている設定を含め、現在ドメインに対して構成されている PHP 設定を表示するには、[phpinfo() ページを表示]をクリックします。

PHP 設定の継承について

ある契約に属するドメインは、契約レベルで定義されている PHP 設定を継承します。サブドメインは、親ドメインのレベルで定義されている PHP 設定を継承します。必要なパーミッションが契約に付与されていれば、各ドメインとサブドメインの PHP 設定を独立して変更することができます。