Plesk アップデート
Plesk では新機能や機能拡張、セキュリティ修正を継続的に追加しています。Plesk を最新状態に保つために、デフォルトで Plesk の自動インストールが有効になっています。セキュリティを維持し、最新機能を利用していただくために、自動更新を有効にしておくことをお勧めします。さらに、Plesk アップデートのインストールを実行する曜日と時間帯を設定することができます。
現在の Plesk バージョンと使用可能なアップデートは、[ホーム]ページの[システム概要]で確認できます。また、アップデートが提供またはインストールされると、Plesk UI の通知領域に通知が表示されます。
Plesk のバージョンについて
各 Plesk バージョンは名前とバージョン ID で構成されています。たとえば、Plesk Obsidian 18.0.7 の場合は、Obsidian が名前、18.0.7 がバージョン ID で、7 はアップデート 7 を示します。
Plesk バージョンの略称は、「Plesk Obsidian」のようにバージョン名だけで記されます。
アップデート
Plesk アップデートでは、新機能や機能拡張、セキュリティ修正が追加されます。アップデートは無償で提供され、ライセンスキーを問わずすべての Plesk に適用できます。
アップデートを適用しても Plesk のバージョンは変わりません。適用されたアップデートの情報が製品バージョン名に追加されます(例: Plesk Obsidian 18.0 アップデート 7)。
注釈: Plesk のアップデートは順番に適用されます。特定のアップデートだけをインストールしたり、特定のアップデートをスキップすることはできません。
Plesk アップデートをインストールするには、2 種類の方法があります。
- 自動(推奨。デフォルトで有効)
- 手動(Plesk ユーザインターフェースを使用)
- 手動(コマンドラインインターフェースを使用)
概要
Plesk では、以下のコンポーネントのアップデートを管理できます。
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Plesk パッケージおよび Plesk によって作成されたサービスパッケージ。後者はすべての Plesk 拡張、Kaspersky Anti-Virus、Plesk Premium Antivirus などに含まれます。
以下の「ユーザインターフェースから Plesk を手動で更新する」を参照してください。また、「コマンドラインから Plesk を手動で更新する」も参照してください。
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(Plesk for Linux) OS パッケージ。 System Updates ツールがオンになっていれば、Plesk でアップデートやアップデート関連通知を管理できます。
以下の「システムおよびサードパーティコンポーネントを手動で更新する」を参照してください。
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(Plesk for Linux) Plesk に付属するサードパーティコンポーネント(MySQL、PHP、ウェブサーバ、各種メールサービスなど)。これらのコンポーネントは、サードパーティコンポーネントの自動更新を有効にすると、システムアップデートまたは Plesk アップデートの一部として更新できます。
注釈: サードパーティコンポーネントの自動更新は十分に注意して使用してください。サーバでホストされているウェブサイトによっては、特定のコンポーネントの最新バージョンに対応していない場合があります。System Updates ツールによって、選択されたパッケージをロックすることができます。このようなパッケージにはアップデートが適用されません。この場合、デフォルトで、サードパーティコンポーネントの自動更新が無効になっています。
サードパーティコンポーネントの自動更新を有効にするには、[ツールと設定] > [アップデート設定]で、[Plesk が提供するサードパーティコンポーネント用のアップデートを自動インストールする]をオンにします。
以下の表は、さまざまなソフトウェアコンポーネントの更新に使用できる Plesk ツールを示しています。
更新対象のツールまたはパッケージ | Plesk パッケージおよび Plesk によって作成されたサービスパッケージ | Plesk に付属するサービスパッケージ(サードパーティコンポーネント) | OS パッケージ(Linux) |
---|---|---|---|
System Updates ツール Plesk for Linux の[ツールと設定] > [システムアップデート]から使用可能 |
➖ |
➕
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➕ |
Plesk インストーラ [ツールと設定] > [アップデート]またはコマンドラインインターフェースから使用可能 |
➕ |
➕
注釈:
System Updates ツールが無効化されているかサポートされていない場合、これらのコンポーネントは Plesk インストーラから更新される。 |
➖ |
*例外:依存関係が原因で、サードパーティサービスパッケージのアップデートが Plesk パッケージのアップデートに必要な場合には、Plesk インストーラで提供される Plesk アップデートにサードパーティサービスパッケージのアップデートが含まれる場合があります(特に、セキュリティや安定性に関する重大な問題に対する Plesk アップデートの場合)。
Plesk およびシステムコンポーネントを自動的に更新する
デフォルトで、Plesk はアップデートを 1 日に一度チェックします。使用可能なアップデートがあると、アップデートのダウンロードとインストールが自動的に行われます。
以下のアップデートオプションは、[ツールと設定] > [アップデート設定]([Plesk]の下)でデフォルトで有効になっています。
- [Plesk アップデートを自動インストールする(推奨)]:このオプションでは Plesk インストーラが使用され、Plesk 自体と Plesk に内蔵されたサービスを自動更新できます。Plesk サードパーティコンポーネントを Plesk と同時に更新できる場合もあります。
- (Plesk for Linux) [Plesk が提供するサードパーティコンポーネント用のアップデートを自動インストールする]: サードパーティサービスは Plesk コンポーネントまたはシステムコンポーネントと同時に更新できます(System Updates ツールがオンになっている場合)。
[システムパッケージのアップデートを自動インストールする]オプションはデフォルトで有効ではなく、Plesk for Linux にだけあります。このオプションでは、System Updates ツールを使用して、システムパッケージと Plesk サードパーティコンポーネントを自動更新できます。
アップデートのステータス確認や、アップデートの手動インストールは、[ホーム]ページの[システム概要]の下で行います。あるいは、[ツールと設定] > [システムアップデート]に移動します。詳しくは、「システムアップデート」を参照してください。
注釈: 特定のパッケージが自動更新されないようにするには、パッケージのリストで当該パッケージを選択し([すべてのパッケージ])、[ロック]をクリックしてロックします。これができるのは、System Updates ツールを使用する場合のみです。
Plesk の自動更新を無効にすると、ホームページに「自動アップデートはオフになっています」というメッセージが表示され、自動更新を許可するよう求められます。
Plesk アップデートを自動的にインストールする時間を設定する
Plesk アップデートを自動的にインストールしたい曜日や時間帯(開始時刻と終了時刻)を設定することができます。
これは次のような場合に便利です。
- ホスティング事業者が採用している変更管理手順に従うため(「アップデートのインストールはすべて営業時間外/営業時間内に行うべき」など)。
- サーバの所有者に Plesk のダウンタイムを前もって伝えることが法により要求されている。
- 所在国の法律により、通信事業者はアップデート時に特定の手続きを実施することが義務付けられている。
Plesk アップデートの自動インストールをインストールする時間を管理するには:
- 個別サーバの場合。以下の指示に従います。
- ライセンスのクラスタの場合。KAPC 経由で行います。詳しくはこちらの記事 をご確認ください。
Plesk アップデートの自動インストールを行う曜日と時間帯を指定するには:
以下のパターンに従って panel.ini ファイルにエントリを追加します。
[updates] updateDays = weekday1,weekday2 timeFrameStart = hour timeFrameEnd = hour
注釈: 曜日は少なくとも 2 日、時刻は UTC で指定する必要があります(現地時刻を UTC に変換)。
注釈: updateDays
パラメータを timeFrameStart
パラメータと timeFrameEnd
パラメータのペアとは別々に指定できます(曜日だけ、または時間帯だけ指定する場合)。ただし、timeFrameStart
パラメータと timeFrameEnd
パラメータを個別に使用することはできません。時間帯を設定する際は、これらのパラメータを両方指定する必要があります。
たとえば panel.ini
ファイルに次のエントリを追加するとします。
[updates] updateDays = saturday,sunday timeFrameStart = 11 timeFrameEnd = 18
Plesk アップデートは土曜日と日曜日にのみ、11 時から 18 時(UTC)の間にインストールされます。
注釈: 指定した時間帯は、アップデートのインストールが開始される時間帯を設定するものですが、この時間帯にインストールが終了することは保証されません。
ユーザインターフェースから Plesk を手動で更新する
Plesk コンポーネントとサードパーティコンポーネントを更新するには、[ツールと設定] > [アップデート] > [コンポーネントを更新]をクリックします。ここで、アップデートが提供されているコンポーネントを選択し、[続ける]をクリックして更新します。
コマンドラインから Plesk を手動で更新する
MySQL や PHP などのコンポーネントのアップデートを含め、現在の Plesk バージョンで使用可能なアップデートをすべてインストールするには、以下のコマンドを使用します。
plesk installer install-all-updates
Plesk アップデートのみをインストールするには、以下のコマンドを使用します。
plesk installer install-panel-updates
この場合、MySQL や PHP などのコンポーネントは、Plesk が正常に機能するために必要不可欠でなければインストールされません。
アップデートのインストールディレクトリを変更し、プロキシ経由で接続する
Plesk インストーラがファイルをダウンロードするディレクトリは変更できます(デフォルトのインストールディレクトリは /root/parallels
)。また、プロキシサーバ経由の接続を選択することもできます。
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[ツールと設定] > [アップデート]([Plesk]の下)に移動します。Plesk インストーラが新しいブラウザウィンドウまたはタブで開きます。
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現時点では設定だけ変更したい場合は、Plesk インストーラがアップデートのダウンロードを開始したら[キャンセル]をクリックしてください。
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[アップデートソースおよびインストール設定]タブを開き、以下を行います。
- デフォルトのインストールディレクトリ
/root/parallels
をカスタムディレクトリに変更します。 - プロキシサーバを使用する場合、[プロキシサーバを使用して接続]チェックボックスをオンにして、プロキシのホスト名とポート番号を該当フィールドに指定します。プロキシサーバで認証が必要な場合は[認証が必要]チェックボックスをオンにしてユーザ名とパスワードを指定します。
- デフォルトのインストールディレクトリ
-
[保存]をクリックして設定を保存します。