付録 A:移行後のチェック
いずれかのサポートされる移行元プラットフォームから移行した後で、移行後のチェックを実行し、移行されたウェブサイト、メールアカウント、データベースなどが移行先サーバで使用できることを確認できます。
移行後のチェックでは、以下の要素が機能することを検証します。
- ウェブサイト
- メール
- DNS
- データベース
- システムユーザ
それぞれのアスペクトで、移行された各オブジェクト(ウェブサイト、メールアカウント、システムユーザなど)に対してサービス固有のテストが行われます。このセクションでは、このテストについて詳しく説明します。
ウェブサイト
移行したドメインごとに、以下の項目がチェックされます。
- ホームページのアドレス
- Plesk 経由でインストールされたウェブアプリケーション
- ホームページ上の相対リンクの「
http(s)://DOMAIN/RELATIVE_URL
」形式のアドレス
各ウェブサイトにつき、移行元サーバと移行先サーバから index ページが要求されます。index ページの内容が解析され、同じドメインをポイントする <a href="RELATIVE_URL"> 形式のすべての相対リンクがチェックされます。このプロセスを高速化するために、ディレクトリと拡張子ごとにリンクがグループ分けされ、各グループからリンクが 1 つ無作為に選ばれてチェックされます。たとえば、http://DOMAIN/pages/about.php
と http://DOMAIN/pages/contacts.php
がいずれも index ページにある場合、どちらかのリンクのみがチェックされます。
選ばれたそれぞれのリンクについて、移行元サーバと移行先サーバの該当するアドレスに要求が送信されます(HTTP コード 301 および 302 でのリダイレクトのフォローをチェックします)。HTTP エラーがないか確認するために、作成されたウェブページが解析されます。以下の条件をすべて満たすと、テストは成功と判断されます。
- HTTP(S) ステータスコードが同じである
- 移行先の HTTP(S) ステータスコードがエラーを示す 4xx や 5xx ではない(ただし、パスワード保護されたディレクトリに対して使用されるコード 401 は例外となります)
- 両ドキュメントの HTML
<title>
タグが同じであるか、存在しない
これらを満たさなければ、テストは失敗となります。
メール
移行されたそれぞれのドメインについて、移行元サーバ上のメールアカウントが移行先サーバにもすべて存在していなければなりません。以下のテストが実行されます。
- 移行されたドメインごとに、移行元サーバ上のメールアカウントのリストが移行先サーバと比較され、メールアカウントに抜けがないことが確認されます。
- 移行された各ドメインに属するメールアカウントごとに、移行元サーバと移行先サーバの両方で、SMTP、POP3、IMAP 経由でメールボックスへのログインが行われ、アクセス可能であることが確認されます。次に、移行元サーバ上のメールボックスのメッセージ数が移行先サーバのメッセージ数と比較されます。メッセージ数の差が 5 通を超えるとエラーが報告されます。
DNS
移行されたそれぞれのドメインについて、すべてのリソースレコードが移行元サーバから移行先サーバへ移行されており、移行元サーバ上の IP アドレスが IP マッピングルールに従って移行先サーバ上の IP アドレスに置き換えられている必要があります。以下のテストが実行されます。
- 移行されたドメインごとに、移行元サーバのメイン DNS レコードのリスト(A、AAAA、MX、CNAME など)が移行先サーバと比較され、レコードに抜けがないことが確認されます。
- 移行されたドメインごとに、移行先サーバからメイン DNS レコードのリストが取得され、これらのレコードが移行先サーバ上の IP アドレスに解決できることが確認されます。
データベース
移行されたそれぞれのドメインについて、移行元サーバ上のデータベースが移行先サーバにもすべて存在している必要があります。以下のテストが実行されます。
- 移行元サーバ上のデータベースごとに、このデータベースが移行先サーバに存在し、Plesk に登録されていることが確認されます。
- 移行されたデータベースごとに、移行元サーバ上のデータベースユーザのリストが移行先サーバと比較され、データベースユーザに抜けがないことが確認されます。さらに、移行先サーバ上のデータベースユーザごとに、認証が試行されます。
- 移行されたデータベースごとに、移行元サーバ上のデータベーステーブルのリストが移行先サーバと比較され、データベーステーブルに抜けがないことが確認されます。
システムユーザ
移行されたそれぞれのドメインについて、移行元サーバ上のシステムユーザ(サーバに FTP または SSH / RDP 経由で接続できるユーザ)が移行先サーバにもすべて存在していなければなりません。以下のテストが実行されます。
- 移行ドメインごとに、移行元サーバ上のシステムユーザのリストが移行先サーバと比較され、システムユーザに抜けがないことが確認されます。
- システムユーザごとに、FTP および SSH 経由で移行先サーバへのログインが実行されます(Plesk for Linux のみ)。Windows システムユーザの場合、「Remote Desktop Users」グループのメンバーシップが確認されます。