Laravel Toolkit
概要: Laravel Toolkit は無料の Plesk 拡張です。これを使用して、Laravel アプリケーションのホスティングに関連する定型タスクを簡素化できます。
このトピックでは、Plesk で Laravel アプリケーションをアップロード、設定、実行する方法について説明します。このトピックでは、既にアプリケーションを用意しているか、アプリケーションの作成を計画していることを前提としており、Laravel アプリケーションの作成方法を説明するものではありません。
前提条件
Laravel アプリケーションをホストする前に、無料の Laravel Toolkit 拡張を Plesk サーバにインストールする必要があります。
- Plesk 管理者の場合は、拡張カタログから拡張をインストールします。
- それ以外の場合は、ホスティング事業者に連絡して拡張をインストールしてもらえるか確認してください。
拡張のインストールが完了すると、利用を開始できます。画面左側のドロワーに[Laravel]ボタンが、所有しているすべてのドメインのドメインカードに[Laravel アプリケーションをインストール]ボタンが表示されます。
アプリケーションをアップロードする
アプリケーションを構成して実行する前に、Plesk サーバにアップロードして Laravel Toolkit に登録する必要があります。これには 3 つの方法があります。
- Laravel スケルトンを作成する。アプリケーションがコンピュータ上のフォルダまたは圧縮ファイルに格納されている場合、あるいはアプリケーションを最初から作成しようとしている場合は、Laravel Toolkit が必要なディレクトリ構造とローカル Git リポジトリを作成できます。
- リモート Git リポジトリからインストールする。アプリケーションがリモートリポジトリに格納されている場合は、Plesk サーバにこれを展開できます。
- 既存のアプリケーションをスキャンする。既にアプリケーションを Plesk にアップロードした場合は、このアプリケーションをスキャンすることで Laravel Toolkit にアプリケーションを登録できます。
注釈: Laravel スケルトンを作成するか、リモート Git リポジトリからインストールするためには、Plesk サーバに無料の Git 拡張 をインストールする必要があります。
Laravel スケルトンを作成する
- Plesk にログインします。
- [ウェブサイトとドメイン]で、アプリケーションをホストするドメインを見つけて[Laravel アプリケーションをインストール]をクリックします。
- [スケルトンをインストール]を選択して、[アプリケーションをインストール]をクリックします。
- スケルトンがインストールされたら、アプリケーションファイルを Plesk にアップロードする必要があります(たとえば、FTP または ファイルマネージャを使用)。デフォルトファイルは必要に応じて置き換えます。
リモート Git リポジトリからインストールする
- Plesk にログインします。
- [ウェブサイトとドメイン]で、アプリケーションをホストするドメインを見つけて[Laravel アプリケーションをインストール]をクリックします。
- [リポジトリからインストール]を選択します。
- アプリケーションのファイルが含まれるリモートリポジトリの URL を入力するか貼り付けます。
- このリモートリポジトリで認証が必要な場合は、このページに表示された公開鍵をリポジトリに追加します。
- [アプリケーションのインストール]をクリックします。
既存のアプリケーションをスキャンする
- Plesk にログインします。
- [ウェブサイトとドメイン]で、アプリケーションをホストするドメインを見つけて[ホスティングと DNS]タブを開きます。
- [ホスティング設定]をクリックします。
- 「ドキュメントルート」の値を、アプリケーションの公開ディレクトリのパスに変更し(デフォルトでは
/httpdocs/public
)、[OK]をクリックします。 - [Laravel アプリケーションをインストール] > [キャンセル] > [スキャン]の順にクリックします。
アプリケーションのファイルをアップロードまたは展開し、アプリケーションが Laravel Toolkit に登録されたら、このアプリケーションをホスティングするドメインで[Laravel アプリケーションをインストール]ボタンが[Laravel アプリケーションを管理]ボタンに変わります。
次のステップに進めます。
Artisan、Composer、Node.js コマンドを実行する
Laravel アプリケーションを管理するには、Artisan、Composer、Node.js コマンドの実行が必要になる可能性があります。Laravel Toolkit により、Plesk インターフェースからこれらのコマンドを簡単に実行できるため、シェルアクセスは必要ありません。
アプリケーションを正常に機能させるために、Artisan、Composer、Node.js コマンドを実行する必要があるかどうかわからない場合は、このアプリケーションの提供元である人または組織にお問い合わせください。
注釈: Node.js コマンドを実行するためには、無料の Node.js 拡張を Plesk サーバにインストールする必要があります。
Artisan、Composer、または Node.js コマンドを実行する
-
[ウェブサイトとドメイン]で、アプリケーションをホストするドメインを見つけて[Laravel アプリケーションを管理]をクリックします。
-
該当するタブに移動し、実行するコマンドを入力するかリストから選択して、Enter キーを押すか
ボタンをクリックします。
注釈: Node.js コマンドを実行する際は、コマンドで必要な効果を得られるように、特定の Node.js バージョンやパッケージマネージャを指定する必要がある場合があります。どれを選択すべきかわからない場合は、このアプリケーションの提供元である人または組織にお問い合わせください。
アプリケーションのログファイルを表示する
Laravel アプリケーションは、実行中にログを個別のログファイルに記録します。このファイルの内容は Laravel Toolkit インターフェースから確認できるため、アプリケーションのモニタリングや発生した問題のトラブルシューティングが簡単になります。
アプリケーションのログを表示する
- Plesk にログインします。
- [ウェブサイトとドメイン]で、アプリケーションをホストするドメインを見つけて[Laravel アプリケーションを管理]をクリックします。
- [ログ]をクリックします。
ドメインログブラウザが開き、Laravel ログのログエントリのみが表示されます。
アプリケーションのスケジュール済みタスクを表示する
Laravel では、cron などの外部スケジューラを使用する代わりに、アプリケーションのコード内でタスクをスケジュールできます。Laravel Toolkit により、現在設定されているスケジュール済みタスクを Laravel Toolkit インターフェースから直接表示したり、Laravel のスケジュール済みタスクを有効化または無効化したりできます。
注釈: Laravel Toolkit インターフェースから Laravel のスケジュール済みタスクを 追加、削除、編集することはできません。 アプリケーションのコード内でタスクをスケジュールする方法をご確認ください
アプリケーションのスケジュール済みタスクを表示する
- Plesk にログインします。
- [ウェブサイトとドメイン]で、アプリケーションをホストするドメインを見つけて[Laravel アプリケーションを管理]をクリックします。
- [スケジュール済みタスク]タブに移動します(このタブは、スケジュール済みタスクが 1 つ以上設定されている場合にのみ表示されます)。
注釈: アプリケーションのスケジュール済みタスクを有効化または無効化するためには、まず特定の処理を実行する必要があります。この処理は、Plesk for Linux と Plesk for Windows のどちらを使用しているかによって異なります。スケジュール済みタスクを実行したい Laravel アプリケーションをホストしているドメインごとに、この処理を行う必要があります。
Plesk for Linux でスケジュール済みタスクの管理を有効にする
- Plesk にログインします。
- [ウェブサイトとドメイン]に移動し、アプリケーションをホストするドメインを探し、[ホスティングと DNS]タブに移動して[ウェブホスティングアクセス]をクリックします。
- [SSH 経由のサーバアクセス]の下で、[禁止]以外のいずれかのオプションを選択して、[OK]をクリックします。
Plesk for Windows でスケジュール済みタスクの管理を有効にする
- Plesk にログインします。
- [ウェブサイトとドメイン]に移動し、アプリケーションをホストするドメインを探します。
- [アカウント]の下で、[カスタマイズ]をクリックします。
- [パーミッション]タブに移動して、[スケジューラ管理]の横のチェックボックスをオンにしてから、[更新してロック]をクリックします。
これで、アプリケーションのスケジュール済みタスクを有効または無効にできます。
アプリケーションのスケジュール済みタスクを有効にする
- Plesk にログインします。
- [ウェブサイトとドメイン]で、アプリケーションをホストするドメインを見つけて[Laravel アプリケーションを管理]をクリックします。
- [スケジュール済みタスク]トグルボタンをクリックして、[有効]と表示させます。
これで、Laravel アプリケーションのスケジュール済みタスクが有効になります。
環境変数を編集する
アプリケーションが適切に機能するためには、カスタム環境変数が 1 つ以上必要である可能性があります。あるいは、設定されている環境変数に応じて、アプリケーションの挙動が変わる可能性があります。アプリケーションを適切に機能させるために必要な環境変数があるかどうかわからない場合は、このアプリケーションの提供元である人または組織にお問い合わせください。
環境変数を編集する
- Plesk にログインします。
- [ウェブサイトとドメイン]で、アプリケーションをホストするドメインを見つけて[Laravel アプリケーションを管理]をクリックします。
- [環境変数(.env)]の横の[編集]ボタンをクリックします。
- 必要に応じて環境変数を編集して、[更新]をクリックします。
更新された環境変数が有効になります。
アプリケーションをメンテナンスモードにする
アプリケーションでの作業中や更新作業中にウェブサイトの訪問者に各種エラーが表示されないようにするために、アプリケーションをメンテナンスモードに設定できます。アプリケーションをメンテナンスモードにすると、ウェブサイトの訪問者には「503 SERVICE UNAVAILABLE」エラーのページが表示されます。
アプリケーションをメンテナンスモードにする
- Plesk にログインします。
- [ウェブサイトとドメイン]で、アプリケーションをホストするドメインを見つけて[Laravel アプリケーションを管理]をクリックします。
- [メンテナンスモード]トグルボタンをクリックして、[有効]が表示されるようにします。
Laravel アプリケーションはメンテナンスモードになります。
注釈: アプリケーションでの作業や更新が終了したら、忘れずにメンテナンスモードを終了させてください。
アプリケーションを更新する
Laravel アプリケーションのファイルが保存されている Git リポジトリがローカルとリモートのどちらであっても、アプリケーションのコードに加えた変更が Plesk サーバに伝達されていることを確認する必要があります。変更を手動で適用するか自動的に適用するかを選択できます。
アプリケーションを更新するタイミングを厳密に管理する必要がある場合、手動での更新をお勧めします。これにより、リポジトリでアプリケーションのコードにいかなる変更を加えても、準備が整うまでは Plesk サーバに変更が反映されなくなります。このアプローチの欠点は、アプリケーションを更新する必要があるたびに管理者が手作業で実施する必要があることです。
アプリケーションを手動で更新する
- Plesk にログインします。
- [ウェブサイトとドメイン]で、アプリケーションをホストするドメインを見つけて[Laravel アプリケーションを管理]をクリックします。
- [デプロイメント]タブに移動して、[デプロイメントモード]の下で[手動]ラジオボタンをオンにします。
- [デプロイメントシナリオ]の下で、デプロイメント作業中に実行したくない手順のチェックボックスをオフにしてから、[デプロイ]をクリックします。
Laravel Toolkit ですべてのデプロイメント手順を実行すると、アプリケーションと依存関係が更新されます。
アプリケーションのコードに加えた変更を Plesk サーバに自動で反映させたい場合、その方法は、アプリケーションのコードを保存している Git リポジトリがローカルかリモートかに応じて異なります。
アプリケーションを自動的に更新する(ローカルリポジトリ)
- Plesk にログインします。
- [ウェブサイトとドメイン]で、アプリケーションをホストするドメインを見つけて[Laravel アプリケーションを管理]をクリックします。
- [デプロイメント]タブに移動して、[デプロイメントモード]の下で[自動]ラジオボタンをオンにします。
- [デプロイメントシナリオ]の下で、デプロイメント作業中に実行したくない手順のチェックボックスをオフにします。
これで、アプリケーションのコードが保存されているローカルリポジトリの master
ブランチにコミットがプッシュされるたびに、アプリケーションと依存関係が更新されるようになります。
アプリケーションを自動的に更新する(リモートリポジトリ)
- Plesk にログインします。
- [ウェブサイトとドメイン]で、アプリケーションをホストするドメインを見つけて[Laravel アプリケーションを管理]をクリックします。
- ここで表示されるウェブフック URL をコピーして、リモートリポジトリに追加します。具体的な手順については、リポジトリプロバイダのマニュアルを参照してください。
- [デプロイメント]タブに移動して、[デプロイメントモード]の下で[自動]ラジオボタンをオンにします。
- [デプロイメントシナリオ]の下で、デプロイメント作業中に実行したくない手順のチェックボックスをオフにします。
これで、アプリケーションのコードが保存されているリモートリポジトリでウェブフックを起動するイベントが発生するたびに、アプリケーションと依存関係が更新されるようになります。
デプロイメントスクリプトを構成する
アプリケーションを正常に機能させるためには、デプロイメント中にサーバで特定のコマンドを実行する必要がある可能性があります。コマンドを手動で実行することを避けるには、アプリケーションが更新されるたびに実行されるデプロイメントスクリプトを設定できます。
アプリケーションを正常に機能させるために、デプロイメント中に何らかのコマンドを実行する必要があるかどうかわからない場合は、このアプリケーションの提供元である人または組織にお問い合わせください。
注釈: Plesk for Linux では、Laravel Toolkit インターフェースからデプロイメントスクリプトを編集する前に、SSH アクセスを有効にする必要があります。これは一度だけ行う作業です。
Plesk for Linux でデプロイメントスクリプトの編集機能を有効にする
- Plesk にログインします。
- [ウェブサイトとドメイン]に移動し、アプリケーションをホストするドメインを探し、[ホスティングと DNS]タブに移動して[ウェブホスティングアクセス]をクリックします。
- [SSH 経由のサーバアクセス]の下で、[禁止]以外のいずれかのオプションを選択して、[OK]をクリックします。
これで、Laravel Toolkit インターフェースでデプロイメントスクリプトを編集できるようになります。
デプロイメントスクリプトを編集する
- Plesk にログインします。
- [ウェブサイトとドメイン]で、アプリケーションをホストするドメインを見つけて[Laravel アプリケーションを管理]をクリックします。
- [デプロイメント]タブに移動して、[スクリプトを編集]をクリックします。
- デプロイメントスクリプトを入力するか貼り付けてから、[更新]をクリックします。
デプロイメントスクリプトが有効になり、アプリケーションを更新するたびに実行されるようになります。